なにわ筋線(関空アクセス鉄道)の開通はなぜ遅れたのか?

関西空港は1994年9月4日に開港した。しかし、関空アクセス鉄道となる「なにわ筋線」はJR難波駅までで、JR大阪駅までの区間は開通しなかった。

そのため、関空アクセス特急「はるか」がJR大阪駅に停車しないことになった。

 

以下は、記憶で書いています。細かな数字は違っているかもしれません。

 

考えれば、おかしなことだ。建設費が4,000億円かかるということが「なにわ筋線」が開通しなかった原因とされる。

しかし、大阪市はWTC(旧名)、大阪府は関空ゲートタワービルをそれぞれ2,000億円以上で建設している。

さらに、大阪市は地下鉄「今里筋線」を建設費2,718億円かけて2006年に開通させている。

資金難が原因で「なにわ筋」が開通しなかったというのは間違っている。

 

当ブログの考察

当時の運輸省は、「なにわ筋」が開通すると地下鉄「御堂筋線」の混雑が17%緩和すると発表した。

 

なにわ筋線開通による大阪メトロ御堂筋線の収益予想

項目 2017年度 なにわ筋線開通後の予想(-17%) 増減
営業収入(売上) 697億円 578億円 -119億円
経費 325億円 300億円 -25億円
営業利益 372億円 278億円 -94億円

鉄道の経費は1両の50人乗っても、100人乗っても同じだが、収益は2倍になる。

混雑率が17%緩和というのは、地下鉄収益が17%減少するということで、当時の大阪市交通局の収入が減少することを意味する。

当ブログの試算では、年間94億円減少する。

 

日経新聞によると、2031年春に「なにわ筋線」が開業すると、大阪メトロの「御堂筋線」「四つ橋線」の利用者が減少し、年間100億円近い減収となる可能性がある。

引用・参照

大阪メトロ、なにわ筋線開業で「100億円減収も」
2031年春に開業予定の新線「なにわ筋線」を巡り、路線が競合する大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)は2日、地下鉄御堂筋線や四つ橋線を中心に「(年間で)100億円近い減収影響が出る可能性がある」と明らかにした。大阪市議会との会合で見解

 

結局、なにわ筋線が開通すると、大阪市交通局の収入が年間94億円減少するから、大阪市は「なにわ筋線」の建設に反対したのだと思う。

 

運輸省(当時)

さらに言うと、運輸省が「(地下鉄)御堂筋線の混雑が17%緩和する」と発表したのは、大阪市が「なにわ筋線」の建設に反対するだろうと見越してのことではないか?

関空の建設が決定した1980年代、羽田空港は国内線のみ、成田空港は国際線のみだった。

関空が完成すると、国際線と国内線の両方が就航する本格的な日本初の空港になる。

運輸省航空局(当時)は、東日本を管轄する「東京航空局」と西日本を管轄する「大阪航空局」に分かれる。

関空が成功すると「大阪航空局」の乗客数が多くなり、相対的に「東京航空局」の勢力が弱まる。

これは運輸省内の序列を乱すもので、運輸官僚としては、絶対に認められなかったのではないか?

そのため、運輸官僚は「関空が失敗する」ように仕向けたのではないか?

伊丹空港の騒音問題から関空が建設されたのに、なぜか伊丹空港は存続することになった。

羽田空港は国営、成田空港は公団で、国は資金を出す形になるが、関空は民間会社にして、1兆円以上に有利子負債を背負わせた。

さらに、関空連絡橋を通過するのに、車は約1500円、電車利用者は300円の加算運賃が課せられた。

すべては、関空が失敗するような仕組まれたのではないか?